玉城絵美先生講演会レポート -Disruptive technologies : inventions beyond imagination-

今日は前々から気になってた www.tibulian.com
を琉Techのあおかびさんこと金城さんに連れてってもらい聞いてきました。

玉城絵美先生は僕が入学する時の琉大のパンフレットで初めて知りました。そこに乗っていたPossessedHand に衝撃を受けてHCIについてググッて情報を入れようとした記憶があります。実はこの辺が最終的に琉大に来た意味に繋がるのですが…それはまぁ追々


今回の講演会は二部構成となっていて,第一部が玉城先生の講演,第二部が沖縄の起業にまつわる人達のパネルディスカッションとなっていました。そういう講演会に来たことがなかったのでおもいっきりカジュアルな普段着(赤色のアロハ)で来たらみんなスーツでビビりました。 パネラーの一人が高校生起業家の仲田さんだった関係で高校生も何人かいました。頭良さそう….
一応起業(Start up)がメインの講演会だったので第二部ではそういう話が多かったです。


第一部では玉城先生の研究の話。HCI。HumanComputerInteractionの研究の歴史から入って行きました。
keyboardとかも広義にはHCIの研究の一部らしい。
HCIでは「人を知る」「情報科学の2つをしなければならない。玉城先生は情報工の卒業なので情報科学は自ずと手に入ったけど「人を知る」方のアプローチは自学で手に入れたのだと思う。

玉城先生は病気の関係で長い時間入院生活を余儀なくされた。そこで出た曰く「欲望」が後の研究の根幹となる
"他の人の経験をもっとスマートに体験したい"というもの。この考え方が出た当時はあまりSNSが発達していなかったけれど,SNSと似ていて「良い体験がある」SNSではふぁぼったり,RTしたりする。つまり良い価値の物はシェアする。シェアすると皆で楽しい思いが出来る。これを実体験で出来ないかと言うのがこの欲望。

言われてみれば海に行きたい人に海の動画とっても妬み買うだけだよね…。Targetと自分のCommunicationができていないとそうなってしまう。

それで開発をしたのがPossessedHand。コンピュータから脳からの電気と同じレベルの電気を送り手を動かすと言うもの。開発には機械学習が使われた。やはり機械学習はアツい分野だな…


玉城先生の言うにはDesire(欲望) -> Imagination(創造) -> technologies&Serviceときたら次は
Social Adaptation(社会的受容)が必要である。社会的受容,つまり社会でどんな感じに使うか?という所が重要。 今回の研究は一人称視点のゲームにはうってつけだよねってことでゲーム業界に主にアタック。しかも開発しやすい様にUnityを使ったソフトも開発したとのこと。

これは玉城先生の

自分自身の分野だけで考えるのはやめよう。Don't Imagine within Only Your Own Field.

という精神に基づいてるとのこと。なるほど…。


ゲーム向けにするにあたってより小型に,Bluetooth通信も可能にしたUnlimitedHandを開発した。 UnlimitedHand これ自身はサンフランシスコに本社があるクラウドファンディングKickStarterで投資を募った所
目標額がサンフランシスコでのプレゼン後開始22hで100%達成,2ヶ月後の〆切では目標の374%を回収下からというから驚き。


ここからは起業(ベンチャー:start up)の話だったのでそこまで…でも玉城先生曰く 

How do we start business

1.Desire
2.Tech&Service
3.SocialAdaptation
4.Collaboration with another Desire
5,Market by many funding system
6.Feedback

がビジネスでも必要だとのこと…ふむふむ。


後はパネルディスカッションと質疑応答タイムでした。 琉大の経営学科の教授もいたりと結構和やかな雰囲気でした。
パネルディスカッションで気になったのは,沖縄の学生はシャイな人が多いとのこと。もう少し積極的に行こうぜとのアドバイスを頂きました。

質疑応答では,あおかびさんの「起業をして得たものと失ったものは?」という問について

「社会からの反響を得ることが出来る。 無くなったこととは…特に無い。」

という回答をいただきました。研究Targetが本当に社会に必要かどうかが反応として貰えるとのこと。それを手軽に見れるのがCloudFundingでもあります。

また,僕から「欲を実際に形にするために大学生の時は何を特にしていたか?」という解いについては

「実際に欲を最終的な形にするために先生とご飯に行ってディスカッションした。例えばK先生とかY先生とか」

との回答をいただきました。先生との距離が近いのが良いところだからそれを活かそうということですね。


起業うんぬんの話はさておき,行ってよかったなという講演会でした。欲を言えばもう少し玉城先生の今までを知りたかったなぁと思います。
今回の講演会で感じたことは根底の欲の大切さです。
玉城先生は実際に欲求を具現化しましたが,底に至るまでは並大抵の努力では行かないと思います。
その努力を苦労とは思えないほど,本当にしたいこと。その「欲」を確かなものにするのが重要かなと思いました。
他に色々と感じましたが,まだまとまらなくモヤモヤしている感じです。まとまったらまたblogにでも載せてみます。